絵を描くように器を作る。
物語のひとコマひとコマを器で楽しんでいるかのような、岩佐悠子さんの作品。
器を作る際、その物語はどのように生まれているのか。
気になる制作の秘話など、いろいろ伺ってみました。
まず、陶芸家になった経緯と現在の活動について教えてください。
元々子どもの頃から絵やものづくりが好きだったのですが、中学生の頃くらいから美大に行きたいと思うように
なりました。美大に入学し、自分の作りたいものを考えた時、絵だけを描くより何か立体的な物を作りたいと思う
ようになりました。
その中でも自分に一番合っていると思い、始めたのが「陶芸」です。
「陶芸家になって、かわいい
うつわを作って、陶芸教室も経営する!」という将来の夢を持ち始め陶芸家を目指すことになり、今に至っています。
岩佐さんご自身が思う、作品の魅力はなんですか?
毎日使っていて明るい気持ちになる、楽しくなるような作品づくりを心がけています。
陶芸作品と言うと、渋かったり落ち着いた色合いのイメージが多いと思いますが、私の作品は明るい色味が多いです。
元々自分がカラフルな色合いが好きというのもあります。
kokoshi cafeさんに置いてもらっている作品は自分の作品の中ではシンプルで色味が1〜2色のものなので、日常使いに
オススメしております。お皿はパスタ、ケーキなど洋食系の料理で使ったり、カップだとお酒を飲むのに使っています。
岩佐さんの作品は、とても特徴のあるきれいな色で模様もとても素敵ですが、
どのような技法で作っていらっしゃいますか?
顔料を水彩絵具の様に水で薄く溶いて、筆やスポンジで素地に色をのせています。
動物など具体的な絵を描く時は、マスキングで着色部分を分けてから色をのせています。
作陶のこだわりはどんなところですか?
色味をどれだけ自然に、そして鮮やかに出せるか。
色の組み合わせにこだわって作っています。
水の濃淡や色をのせるときの力加減、釉薬の種類、窯の中の置く場所や温度によって出来上がりの色は
変化します。
焼き上がるまではどのような色味に仕上がるかわからないので、いつも本焼きの窯出しを
する時はドキドキしています。
今後チャレンジしてみたいことはありますか?
元々学生の時は「うつわの絵本」を制作していました。
自分でお話と絵を考え、うつわに絵本の内容を絵付けし、まるで絵本を読んでいるように陶器を眺めたり
使ったりしてもらう作品です。
社会人になり陶芸を再開してからは、陶芸教室やシンプルな陶器メインの
制作をしていたので、今年は少しずつでも「うつわの絵本」を作って行けたらいいなと思っています。
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